虱三匹の争い
虱三匹の争い
韓非子 説林 下 第二十三 十六
虱三匹が集まって言い争っていた、そこに一匹の虱がやってきて、何を言い争っているのか聞いた。三匹はいった、「豚のどこの部分の血を吸うと美味しいか、誰がそれを吸うのかを争っているのだ。」。すると一匹の虱は言った、「君たちは、もうすぐ臘祭が来るのを知らないのか、臘祭になれば、此の豚は茅で焼かれて供えられるのをしらないのか。」。すると、四匹の虱は競って豚の血を吸ったので、豚は痩せこけてしまった。そのため、豚は臘祭がきても殺されることはなかった。
*臘祭:冬至後の第三の戌の日に行う祭りで、獣を猟して神々や祖先を祭る日
これも、去年に書いた韓非子の話の紹介で、頭が二つあるカイと言う蛇の前に書かれています。
豚は虱に噛まれて災難だが、臘祭の日に生贄にされずにすみ、虱も臘祭の日が来ても、豚が生け贄にされなかったので、豚の生き血を吸い続けることができた。
しかし、下らぬことを重箱の隅を突くように上げ足をとって攻撃し合う三匹の虱を三つの政党と見立て、四匹目の虱をも新しい風に見立て、さらに消費税増税を豚と見立ててみるとどうなるだろうか。
四匹の虱とも自分のことしか考えないで、豚の生き血をすう事しか考えない虱には変わりない。なんだか今の日本に巣作っている、政治家のようにもみえなくもないです。