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昨日の続きである、「カラクテール」から

昨日の続きである、「カラクテール」から。

五、「一国において革新を行おうと欲する時、人は物事よりもむしろ時期の方を重く考えるべきである。人民をいくらいじめてもいじめ足りないと思われる場合もあれば、いくら庇ってやってもかばい足りないことの明白な場合もある。*あなたは今日この都市からその免除や特権などを取り上げてもよろしいが、明日はその看板を改めようとさえ考えてはいけないのである」。

これを読んだだけではその意味がよくわからない、*注にかかれている、ルイ十四世の時代の世相ことを知っておくべきだろう。*の注は訳者関根秀雄の訳注
*王国内統一が相当にとれて来てからも、諸都市その自由都市であった時代からの古い特権(privilege)いろいろ残っていて、国王からの諸種の賦課賦役を免除されていた。それを(franchise)免除という。国王はそれを段々に己の手中におさめて行ったが、それに堪えて来た同じ人民が1669年に、コルベール宰相の時、店の看板を通りに向かって突き出さず、壁面に平らにはりつけよとか、その大きさを限れとか、布令したした時には、俄然叛乱を起こしたのであった。

政治にはその事をなすタイミングが熟成されているかいないかによって。政権が行う政策や対策を立てて実施することが、国民に受け入れられる受け入れられないか。成功するか成功しないかが決まるとよくいわれる。
しかし、政権が長期になり横暴になってくると、その見定めができなくなり、看板のような叛乱が起きるろだろう。
物言わぬ庶民とみてじわじわと締め付けていっても、庶民には少しずつその締め付けは、はけ口のない感情がとなり、心の中にとどこおりたまっていく。
それが、噴出したのが、香港の本土への犯人引き渡し法の反対運動が拡大していったののだし。将来の先行きにフアンをかんじた、フランスの年金抗議運動や、スペインのカタルーニャ地方の独立運動などへと、発展拡大していくのだろう。

・・・・
六、「人民が動揺している時には、一体どこから平穏が再び彼等の許に帰って来るものか、てんで見当がつかない。又平和である時には、一体どこからその平穏がぬけ出してゆくのか、これもまた想像がつかぬ」。

出口の見えない混沌とした混乱の不安と、空気のようになった自由や民主主義や人権はいつまでも続くと思いがちだ。高度経済成長のころ、工業地帯は段々と大気が汚染されていき、ついには気がついたら大気汚染は深刻になり、住民は喘息を患ったり、光化学スモッグに悩まされてた。
政治にも同じことがいえる。往々にして政治家は国民を思うようにしたがわせようと都合のよいことをするものだ。
・・・・
七、「国家と言われるもののうちには、それがより大きな悪を予防するというので我慢させられる幾つかの悪がある。そうかと思ふとある種の悪は、唯それらのよくよくの始り方のために悪と見られるだけであって、その根源においてこそ悪弊ないし悪い習わしであったと言え、その結果と実際について見れば、より正当な法律やより理屈にかなった習わしよりも却って遙かに弊害が少ない*1。又もう一種の悪を見ると、それは変更ないし革新*2によって矯正することが出来るけれども、その革新なるものもまた一つの悪であって、なかなか危険なものである。中には掃き溜めの中の汚物のように押しかくされた悪もある。つまりそれは恥辱や秘密や暗闇などの底に埋もれかくれた悪のことであって、こういうふうになると、ほぢくったり掻きまわしたりすればする程、毒と穢れとを撥散せずにはすまない。最も賢明なる仁も、時々、それらの悪を知ることは果たしてそれらを知らずにいるのよりまさっているかどうかと、疑っている。ある国に置いては時にかなり大きな悪が大目に見られるが、それは百万の小さな悪ないし不幸をそらせるからで、このような小さな悪は、およそ此世で避けることも癒すこともできないのである。また各個人を呻吟せしめる悪にして、そのまま公衆の善となる悪もある。公衆は個人の總和にほかならぬけれども。個人の悪にして各家庭の善及び利益に寄与するものもある。諸諸の家庭を悲しませ破滅させ不名誉にするけれども、国家及び政府の機構を善くし保全する悪*3もある。ある悪は国家を顛覆してその廢址の上に新しい国家をたてる。*4とうとう最後にやって来た悪は、大帝国の基をひっくりかえし、この地上から消滅させ、以て世界の表面を変化更新させてしまった」。

これを読むときも、時代背景などを顧慮しなくてはならないだろう、訳者の訳注を付記したい。
*1ラ・ブリュイエールは、いかなる国も凡そ国家と言うからには、切っても切れない悪が附随しているとして、それらの霊を列挙する。彼はここに、モンテーニュの緒論を想起しているように見える。(『随想録』三のニ、三の九、一のニニ等参照)
*2ラ・ブリュイエールはここに、諸種の特権、官職の売買、徴税制度に伴う諸種の悪弊を考えているのもと思う。
*3軍隊の存在、逮捕、投獄、慮刑等の諸制度について言っているのであろう。
*4これは、例の追加というより、むしろ一種の警告であるまいか。上流貴族が人民のためにつくすべき義務を忘れ、生まれと金ばかりが物を言い、一方の奢侈(ゼイタク泉水記)が他方の貧苦の因をなしているような国家は、やがて顛覆するぞと、警告ではないまでも、ひそかに彼は憂いているのではあるまいか。

ここに、現代の国家のあり方をいま一度、どのようなあり方がよいかを考えてみるのに、熟慮して読みたい。21世紀のあるべきこれからの国家は、トランプなどが言うような、自国第一主義では現代のグローバル化した世界、豊かな国と貧しい国と格差、新興国が発展しようとする、途上国が豊かになろうとするのを、豊かな国はより豊かになるのを阻むものだとして、いろいろな豊作で苦心するのは間違っている。国に限らず企業もそうである。企業は収益を社会還元することが、求められていたが、自由主義資本主義経済で競争が激化しているが、収益を社会還元することを怠ると、訳者関根が言うように、いずれその国家や企業などは顛覆してしまう怖れがあると指摘するの当たらずともであろう。
富めるものがその享楽のため、あるところでそれにより個人が呻吟していることを、忘れてはならない。いま、この日本で豊かに暮らせるのは、他の国の国土を破壊していること、また工業製品や農産物の生産のため、低賃金で働かされたり苦役を強いられていることをしておかなければならない。
曹洞宗では食事の前の、五観の偈を唱える。そのなかで、目の前の食べ物ががどのようにして出来たかを考え、自然の恵みと多くの人々の働きを思い感謝致しますとある。また、つぎに、今日一日また今までの行いを振り返りると、尊い生命と労力で出来た食を頂くに価するものであるか問い反省する。そして、食事は心を清浄に保ち、誤まった行いを避けるために、貪り と いかり と 愚痴 持たないことを誓って食事をいただく。
このことは、食事に限らず私たちの生活全般にもいえることだろう。自分の着ている服や持っている持ち物の来所をしり、自分の行いがそれに値するものかを反省し、貪欲な貪りを戒め、怒りを抑え、愚痴ばかり言ったり思慮分別をわきまえること大切だろう。
国家を神社のように崇めたり、企業は利潤を追求するものとしてではなく、公共の福祉のサービス・提供者として捉えることが重要で、それは本来の共和主義的な愛国者に必要不可欠な視点ではないだろうか。
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No title

私も必ず「五観の偈」を唱えてから食事をいただいています。実際に唱えると五観の偈の意味がよくわかります。

Re: No title

コメントありがとうございます。
五観の偈をとなえて食事をなさっておられるのですか。 頭がさがります。

企業活動や時の政権も、この「五観の偈」を、政治や商売に置き換えて読むと、ブラック企業や暴政はなくなると思っています。

また、国民主権んではなく、専制王政に国も国民あっての国で同じだと思います。
中国では、王朝が暴政を行うと、天帝が怒って天変地異をおこし、民衆が暴動をお越して、王朝が代わるという思想があります。
五観の偈の1番目2番目などは特に肝に銘じておくべき出だと最近特に感じます。
■竹林乃方丈庵の主から■

・いつも拙文を読んでいただきありがとうござます。
・見聞きしたことを独断と偏見で、気ままに綴ったものです。
・自分のために無責任に書き留めたものですから、読み終わったら捨て下さい。

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  • 不自由な国、日本
    竹林泉水 (06/29)
    日本語に「世間」と言葉があります。「世間体が悪い」「世間がうるさい」「世間を渡る」「世間に顔向けできない」「世間の目を気にする」「渡る世間に鬼はいない」などとつ
  • 不自由な国、日本
    アジシオ次郎 (06/27)
     おはようございます。

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  • 人種差別抗議行動への共鳴が日本で起きないのは
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     こんにちは。

     日本人は長年欧米コンプレックスを抱いたせいで白人に対して好意的に見る一方でアジア人や黒人を平気で見下すような傾向が強いけど、自分たちが置かれて
  • 長期政権
    アジシオ次郎 (06/24)
     おはようございます。

     長期政権がもたらすもの、それは腐敗と閉塞感以外の何物でもないが、一人の人間が十何年、何十年と居座ってては健全さなど皆無だし、変化を知ら
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    竹林泉水 (06/21)
    コメントありがとうございます。

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  • 人種差別から思ったこと
    アジシオ次郎 (06/18)
     おはようございます。

     相変わらず現代において根強く蔓延る人種差別の問題、長い歴史において人種差別や偏見はヒドかったけど、その歴史から何を学んでいるのかとも思
  • 人生二十最
    omachi (05/23)
    あなたの知らない日本史をどうぞ。
    歴史探偵の気分になれるウェブ小説を知ってますか。 グーグルやスマホで「北円堂の秘密」とネット検索するとヒットし、小一時間で読めま
  • 100年前の教訓
    竹林泉水 (05/09)
    コメントありがとうございます
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