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読売新聞の2004年の憲法案 

このブログで、現行の日本国憲法を押しけ憲法だとして、自民党、産経新聞、日本青年会議などが独自の憲法案を発表している。
これ以外にも、読売新聞がそれよりも前の0994年、2000年、2004年の3回にわたり、憲法案を発表していました。
いままで、前文と天皇に関した部分と、国民の権利と義務に関したところを、それぞれを対比しながらこのブログに載せてみた。
この読売新聞案も、備忘録としてここに書きとどめておきたいと思う。

まず初めに読売憲法は現行憲法と章立てが違うので、現行憲法と対比してその違いを見てみる。

日本国憲法
前文
第1章 天皇(1条-8条)
第2章 戦争の放棄(9条)
第3章 国民の権利及び義務(10条-40条)
第4章 国会(41条-64条)
第5章 内閣(65条-75条)
第6章 司法(76条-82条)
第7章 財政(83条-91条)
第8章 地方自治(92条-95条)
第9章 改正(96条)
第10章 最高法規(97条-99条)
第11章 補則(100条-103条)

読売新聞憲法
前文
第一章 国民主権(94年試案で新設)
第二章 天皇(現行第一章)
第三章 安全保障(現行第二章 戦争の放棄)
第四章 国際協力(94年試案で新設)
第五章 国民の権利及び義務(現行第三章)
第六章 国会(現行第四章)
第七章 内閣(現行第五章)
第八章 司法(現行第六章)
第九章 財政(現行第七章)
第十章 地方自治(現行第八章)
第十一章 改正(現行第九章)

章立てで大きく違うところは現行憲法は、形上は大日本帝国憲法(明治憲法)の改正として作られたので、章立ては天皇から始まり同じです。しかし、読売新聞憲法は、国民主権を新設して、国際協力を新設し、最高法規を削除しています。
内容を見ると、前文は他の憲法案とどうように文言は短いが、中国の憲法とどうように自国の優れていることに言及している。特段にそれに言及することは悪いことではなく、中国の憲法のように延々とくどくど言及していないでこれもよいでしょう。しかし、「日本国民は、民族の長い歴史と伝統を受け継ぎ、美しい国土や文化的遺産を守り」は、日本はアイヌ民族や沖縄の人たちも日本を形成している一要因であること忘れてはならな
いです。
一つ判らないのが、国民の権利義務の章の19条に天皇の摂政のことが書かれていることです。

また、「〔憲法尊重擁護の義務〕第99条天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」
が削除され、
人権条項に関しては、「公共の福祉」が「公共の利益と調和」に変わっている。
また、地方自治については、その財政などは「地方自治は、地方自治体及びその住民の自立と自己責任を原則とする。としながら、「地方自治体は、国と協力して、住民の福祉の増進に努めなければならない。」として、国が地方を管理指導できる上下関係が書かれ、自民党憲法案の緊急事態条項のようなところがある。

先にあげた、自民党憲法や産経新聞、日本青年会議など、現行憲法を押し付け憲法といいながら、これらの憲法は国民に押し付けた憲法と言えないだろうか。


前文
日本国民は、日本国の主権者であり、国家の意思を最終的に決定する。国政は、正当に選挙された国民の代表者が、国民の信託によってこれに当たる。
日本国民は、個人の自律と相互の協力の精神の下に、基本的人権が尊重され、国民の福祉が増進される、自由で活力があり、かつ公正な社会をめざす。
日本国民は、民族の長い歴史と伝統を受け継ぎ、美しい国土や文化的遺産を守り、これらを未来に活かして、文化及び学術の向上を図り、創造力豊かな国づくりに取り組む。
日本国民は、世界の恒久平和を希求し、国際協調の精神をもって、国際社会の平和と繁栄と安全の実現に向け、不断の努力を続ける。
地球環境は、人類の存続の基盤であり、日本国民は、国際社会と協力しながら、その保全に努め、人間と自然との共生を図る。
日本国民は、これらの理想と目的を達成し、国際社会において、名誉ある地位を占めることを念願する。
この憲法は、日本国の最高法規であり、国民はこれを遵守しなければならない。

第一章 国民主権(94年試案で新設)
第一条(国民主権)主権は、国民に存する。
第二条(主権の行使)国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じ、及び憲法改正のための国民投票によって、主権を行使する。
第三条(政党)
(1)国民は、その政治的意思形成に資するため、自由に政党を結成することができる。
(2)政党は、国民主権の原理を尊重し、国民の政治的意思を集約し、統合する役割を果たし、民主政治の発展に努めなければならない。
(3)政党は、政治活動に要する資金の収支を国民に明示しなければならない。
  略

第五章 国民の権利及び義務(現行第三章)
第一六条(基本宣言)国民は、すべての基本的人権を享有する。この憲法が保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利である。
第一七条(自由及び権利の保持責任)この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。また、国民は、常に相互に自由及び権利を尊重し、国の安全や公の秩序、国民の健全な生活環境その他の公共の利益との調和を図り、これを濫用してはならない。
第一八条(個人の尊厳)すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の利益に反しない限り、立法その他国政の上で、最も尊重されなければならない。
第一九条(法の下の平等)
(1)すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
(2)華族その他の貴族の制度は、これを認めない。
(3)法律の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行う。この場合には、第一項の規定を準用する。
(4)栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。
第二○条(人格権)
(1)何人も、名誉、信用その他人格を不当に侵害されない権利を保障される。
(2)何人も、自己の私事、家族及び家庭にみだりに干渉されない権利を有する。
(3)通信の秘密は、これを侵してはならない。
第二一条(思想及び良心の自由)思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
  略
第二八条(生存権、国の社会的使命、社会連帯)
(1)すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
(2)国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
(3)国民は、自己の努力と相互の協力により、社会福祉及び社会保障の向上及び増進を図るものとする。
第二九条(人為による生命操作等)人為による人の生命の操作及び生成は、人及びその生命の尊厳の保持、生命及び身体の安全の確保並びに社会秩序の維持に重大な影響を及ぼすおそれのあるときは、法律によって制限し、又は禁止することができる。
  略
第三三条(労働者の団結権)勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。
第三四条(職業選択及び営業の自由)何人も、公共の利益に反しない限り、職業選択及び営業の自由を有する。
第三五条(財産権、知的財産制度の整備)
(1)財産権は、これを侵してはならない。
(2)財産権の内容は、公共の利益に適合するように、法律でこれを定める。
(3)私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。
(4)国は、知的創造力を高め、活力ある社会を実現するため、知的財産及びその保護に関する制度の整備に努めなければならない。
制度の整備に努めなければならない。
  略

第十章 地方自治(現行第八章)
第一一一条(地方自治の基本原則)
(1)地方自治は、地方自治体及びその住民の自立と自己責任を原則とする。
(2)地方自治体の組織及び運営に関する事項は、前項の原則を尊重して、法律でこれを定める。
(3)地方自治体は、国と協力して、住民の福祉の増進に努めなければならない。
第一一二条(地方議会、長・議員等の直接選挙)
(1)地方自治体には、法律の定めるところにより、議会を設置する。
(2)地方自治体の長及びその議会の議員は、その地方自治体の住民が直接これを選挙する。
第一一三条(地方自治体の権能、条例制定権、財政)
(1)地方自治体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の趣旨に反しない範囲内で条例を制定することができる。
(2)地方自治体の財政は、国の財政や経済情勢を考慮し、自主財源を基礎とする健全な財政をめざして、適正に維持及び運営されなければならない。
第一一四条(特別法の住民投票)特定の地方自治体に適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方自治体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。
第一一五条(地方自治体の行政情報の開示請求権)地方自治体の住民は、条例の定めるところにより、当該地方自治体に対して、その事務に係る情報について、開示を求めることができる。


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  • 安倍内閣改造
    アジシオ次郎 (08/05)
    こんにちは。

    お友達内閣と揶揄された反省から、今回は異なる派閥からすすんで入れた改造内閣、バランスいいとはいうものの、女性閣僚が2人だけというのは男性優位色が
  • 見ざる聞かざる言わざる
    竹林泉水 (07/30)
    いつもコメントありがとうございます。
    三猿の教えは、子どもより大人の方が三猿について考えないといけないでしょうね。

    一つのことしか知らない大人になるのは、人それ
  • 見ざる聞かざる言わざる
    アジシオ次郎 (07/26)
    こんにちは。

    周りをよく見る・すすんで自分の意見を言う・人の話を聞く。当たり前の常識だが、子供に説くのも大事だが大人も改めてそれを認識してそれに基づく正しい行
  • アベ政治はクーデター
    竹林泉水 (07/19)
    政権を握っているのでクーデタだと言えるのでは

    しかし、安倍晋三の頭の中の辞書には、民主主義の言葉はあるが、政治家としての誠実さをなかなか感じることができないので
  • アベ政治はクーデター
    雲と風 (07/18)
    勉強になりましたが、「安倍政権はクーデター」でしょうか? 権力と威嚇によるテロリズムだと思います。内閣府の中の一派が壊憲と日本の民主主義制度の堕落無力化を共謀し
  • 教育福祉などへの株式参入は
    竹林泉水 (07/12)
    なんでも自由競争になれば、サービスの質が向上すると考えるのは間違いで、鉄道などで見ると都市部はサービスが向上するが、過疎部では反対で最悪の場合は撤退になります。
  • 教育福祉などへの株式参入は
    アジシオ次郎 (07/10)
    おはようございます。

    教育や福祉に株式参入することは、教育や福祉をビジネスに利用しかねないし、アメリカ式の市場主義経済に基づく価値観を正当化しかねないです。た
  • 食べることは殺生をすること
    竹林泉水 (07/06)
    日本人は頂きます・ご馳走様と日本人なら誰でもいいますが、外国の方はどうなのでしょうか。キリスト教のクリスチャンなら食前食後の祈りがあります。
    私は中高とミッショ
  • 食べることは殺生をすること
    アジシオ次郎 (07/05)
    こんにちは。

    人間は生きる為に他の生物の命を奪わなければいけない。と言う「原罪」を背負っている以上、食べると言うことはそうなのかも知れないです。動物の命を奪い
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