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文系不要論

9月13日の中日新聞社説は、「“文系不要論”の愚かさ」というものでした。

今年の6月頃だったか、国立大学の改革として、文系の学部を整理するようにとの、通知がなされたことが新聞にのっていた。しかし、その後マスコミや新聞は、あまりこのことに触れられた報道がされていないです。
この事は、国立大学が独立行政法人になり、いわば財政面で研究費などを、独自に調達しなくてはならなくなった。このことにより、理化学系などは産学の繋がりが強くなり、将来儲かる研究などに対しては、産業界は研究費用を支援することになる。その逆に「市場」が求めない研究教育は、研究費用を工面でき難くなり、その分野の学問の研究が衰退してしまう恐れがあると私はおもていました。
まるで、秦時代の焚書坑儒のようだと、このブログでも述べたことがありました。

中日新聞の社説に、この理化学系優位について、明治時代からの歴史的な流れがかかれいいました。その要約を紹介してみる。
・幕末の開国以来、国家の命運を西洋文化と西洋科学技術に託し、伊藤博文が「高等生徒を訓導するには、之(これ)を科学に進むべくして、政談に誘うべからず」と言い、西欧列強に対抗して近代化を急いだ時代。そして、文系の「有害無益」論がなされ、廃仏毀釈などがとなえられた。それに対して文化面では、フェノロサや岡倉天心などが、日本の引き継がれてきた文化の重要性を訴えて程度でした。
・大戦中には、文系の高等教育機関は理系への転換を強いられ、科学技術の即時戦力化が推進されました。学徒出陣で戦地に送られたのは、主に文系の学生でした。
・また、岸信介内閣の松田竹千代文部相は、国立大は理系を担い、文系は私立大に任せたいとの意向を示したという。多くの国立大文系の学生が安保闘争に参加していたという背景があった、と指摘しています。

今安倍政権で行われている、国立大学の改革の文系排除軽視は、歴史的流れからしてそのDNAが受け継がれているのかもしれないです。

さらに、社説は、「とすれば、昨今の異論排除の風潮と文系軽視の風潮とは、必ずしも無縁ではないのかもしれません。国家が知的資源を一元管理して成長戦略に投入する姿は、開発独裁体制すら想像させます。」とのべ、夏目漱石の小説「行人」の一節、主人公の兄の言葉を紹介してる「人間の不安は科学の発展から来る。進んで止まる事を知らない科学は、かつて我々に止まる事を許してくれた事がない。徒歩から俥、俥から馬車、馬車から汽車、汽車から自動車、それから航空船、それから飛行機と、どこまで行っても休ませてくれない。どこまで伴れて行かれるか分らない。実に恐ろしい(中略箇所を著者わたしが追加、ルイ削除)」

中略部の人力車から馬車→汽車→自動→車航→航空船(飛行船?)→飛行機となるが、社説は次のように続いている。「現代にも通じるような話です。ITやロボット、人工知能、遺伝子工学…。利便性や効率性ばかりを追求した果てに、どういう社会が待ち受けるのか。全ては科学技術の赴くままにという実情です。」。「とすれば、昨今の異論排除の風潮と文系軽視の風潮とは、必ずしも無縁ではないのかもしれません。国家が知的資源を一元管理して成長戦略に投入する姿は、開発独裁体制すら想像させます。」

なんか、トーマス・モアの「ユートピア」やジョージ・オーフェルの「一九八四年」などに書かれいる、未来社会を思わせる。
スーパーコンピュータの発達により、ビッグデータが管理活用だれ、マイカードとリンクされ、今まで以上に国家の個人管理が強化されていきそうです。消費税の還付にマイカードを利用すると言っているが、これは実は国家の個人管理に利用されかねないです。


そして、個人と独自性を重視し自由と民主主義を大切にする、文系の学問は国にとって有害無益であり、邪魔者いや危険視され、どこかに葬り去られるのかもしれません。しかし、歴史を見れば、中国秦王朝は焚書坑儒の思想弾圧したが、衰退し滅亡した。戦前の理系優遇と文系への圧力は、日本を壊滅的方向に国民を一丸となて進ませてしまいました。

また、日本より一歩さきに理化学系重視の教育改革をし、グローバル化を進めた韓国では、国立大学の地盤沈下が問題化し、文系の凋落がひどいそうです。
そして、韓国では明治維新初期の日本の欧化政策の時代のよう、自国の文化である韓国文学、韓国語学、韓国史学に若い人たちは、関心が低いそうです。日本は幸いに明治維新後の文明開化と銘うって、日本文化を軽視する欧化政策の誤りを経験しているから、韓国のようなこと同じように、自国の文化を軽視するようなことはないでしょう。
ただ、心配なのは、安倍政権の、アメリカ追随と国粋的な国家主義が表裏一体化した、政治のあやふや曖昧さにより、日本を再び誤った方向に突き進まないかと心配なところがあります。

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  • 臨時国会の開催はいつか
    風と雲 (08/04)
    一体今の日本はどうなってしまったのだろうかと思う。アベ内閣も与党も憲法に違反することを完全に無視して悪びれもせず堂々と実行してきた。、政府高官も最高裁も報道機関
  • 難病と尊厳死
    竹林泉水 (07/29)
    コメントありがとうございます。

    自ら生きる権利、自ら死ぬ権利があるのはよくわかります。
    それにはどちらも人・個人としての尊厳が保たれている必要がある考えます。
  • 難病と尊厳死
    風と雲 (07/28)
    意識して自ら命を絶つことができるのは人間だけだと思います。人には生きる権利と自由があるように、自らの命を絶つ権利も自由もあって然るべきではないでしょうか。このA
  • 不自由な国、日本
    アジシオ次郎 (07/01)
     自分よりも周りを優先する集団主義的な考えが同調圧力などがまかり通る社会なことについて前に
    >日本的なこの価値観は、海外から見たら奇異の目でしか見られないでしょ
  • 不自由な国、日本
    竹林泉水 (06/29)
    日本語に「世間」と言葉があります。「世間体が悪い」「世間がうるさい」「世間を渡る」「世間に顔向けできない」「世間の目を気にする」「渡る世間に鬼はいない」などとつ
  • 不自由な国、日本
    アジシオ次郎 (06/27)
     おはようございます。

     日本はやはり集団主義が根強い社会であり、いわゆる「ムラ」社会的価値感が強い為に変に「和」を重んじる傾向の上に上の言うことは絶対だという
  • 人種差別抗議行動への共鳴が日本で起きないのは
    竹林泉水 (06/26)
    なんで日本人は欧米人に対してコンプレックスを持っているのだろうか。明治政府は今までの幕藩体制をぶっ壊し廃藩置県をし、国内の不平不満のエネルギーを外に敵を作ること
  • 人種差別抗議行動への共鳴が日本で起きないのは
    アジシオ次郎 (06/25)
     こんにちは。

     日本人は長年欧米コンプレックスを抱いたせいで白人に対して好意的に見る一方でアジア人や黒人を平気で見下すような傾向が強いけど、自分たちが置かれて
  • 長期政権
    アジシオ次郎 (06/24)
     おはようございます。

     長期政権がもたらすもの、それは腐敗と閉塞感以外の何物でもないが、一人の人間が十何年、何十年と居座ってては健全さなど皆無だし、変化を知ら
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