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敗戦と憲法

時代を読む 「民族」「人権」再考 加藤周一 樋口陽一 岩波現代文庫(1997年5月小学館より刊行)2014年5月文庫化を読み始めた。

この本を読んでいて、敗戦により今の憲法が押しつけられた、今の民主主義は押しつけられたと人がいる。しかし、国民学校5年生だった、樋口はこれでやっと、戦争が終わった、死ななくて済むという、開放感があったという。加藤は26歳で、やはり死ななくて済んだという思いと、いままで言論弾圧思想統制などからの解放感と、敗戦という感情があったといっている。
そして、特高や憲兵や軍人がいなくなり世の中からの圧迫感がなくなった。解放感は、言論の自由や主権在民が保障され、男女平等も明記された憲法ができたことだという。これは、GHQ案を基に作られた憲法でも、そのような思いは多くの人が肯定し今までの抑圧されたものから、解放されたと言う思いがある。

一方に、今まで権力を握っていたものや、今までの既得権を持っていた人からすると、押しつけられた憲法だという思いがある。財閥解体や農地解放や貴族制度の廃止など、戦前のいままでの体制が、180度の転換を強いられた人からすれば、そう感じることは当たり前だろう。

確かに、GHQ占領下に9日間で、素案を作った憲法であり、日本国内の内部から作られた憲法ではない。。
しかし、GHQは帝国政府にポツダム宣言受諾して、無条件降伏をしたことを踏まえて、新しい日本の憲法を作り直すように求めてきました。しかし、当時の日本政府はポツダム宣言を踏まえての(ポツダム宣言の10項に次のように書かれている。日本国政府ハ日本国国民ノ間ニ於ケル民主主義的傾向ノ復活強化ニ対スル一切ノ障礙ヲ除去スヘシ言論、宗教及思想ノ自由並ニ基本的人権ノ尊重ハ確立セラルヘシ)、自由と民主主義国家の憲法を作る能力がなかったです。帝国政府が考えていた新しい憲法は、毎日新聞が松本草案としてスクープされ明らかになり、それはほとんど帝国憲法と変わらないものでした。GHQの最高責任者マッカーサーが、毎日新聞の記事を読み、連合軍の会議など関係上、日本をアメリカが統治し続けるには、この松本草案の代わりのものを発表させる必用があった問い聞きます。そのた連合軍の会議の日程上9日程の時間がなかったそうです。たしかに、時間的にみると拙速な作られ方です。しかし、その中身はアメリカからすると、他国であるアジアの小国の憲法を作るのですが、民主主義とはなにか、自由とはなにか、人権とはなにか、憲法とはどうあるべきものかなど、真剣に考え作られていることが、起稿から69年ほど経ちますが、今作られたと言っても遜色のないものといえます。
たぶん、世界中の中学生高校生に、現行に日本国憲法と自民党の憲法草案を読ませて、どちらが新しいかと聞くと、現行の日本国憲法と言うでしょう。

自主憲法制定推進を唱える人は、日本には長い歴史がある、日本独自の文化があると言い。西欧の民主主義が自由主義や人権尊重ではなく、日本のそれに基づいた価値観が込められた、憲法を作るべきだと主張します。しかし、自民党などの考え方のなかに、帝国憲法の前面に書かれている「朕祖宗ノ遺烈ヲ承ケ万世一系ノ帝位ヲ践ミ朕カ親愛スル所ノ臣民ハ即チ朕カ祖宗ノ恵撫慈養シタマヒシ所ノ臣民ナルヲ念ヒ其ノ康福ヲ増進シ其ノ懿徳良能ヲ発達セシメムコトヲ願ヒ又其ノ翼賛ニ依リ与ニ倶ニ国家ノ進運ヲ扶持セムコトヲ望ミ」を継承を願っている人もいるようです。日本は天皇を頂点とし、天皇の基に国を作るり、それが国の発展につながり、国民は国のために義務を果たさなくてはならないと言うようなのです。
日本は決して大和民族の単一民族国家ではないです。アイヌ民族や沖縄の人たちもいます。また、日本に帰化した多くの外国の民族の人たちもいます。それらの人たちはみな、日本国籍を持った日本人です。そして、それらの人たちはみな、現行憲法には13条に次のように書かれてます。「第13条すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」
この個人として尊重されるということは、その人の価値観や文化観はそれぞれ違いを認めるということです。
それが、自民党の考えでは、「個人」が「人」になり、「公共の福祉に反しない限り」が「公益及び公の秩序に反しない限り」そして、最後に、「最大の尊重を必要とする」が「最大限に尊重されなければならない」となっています。
些細な文言の違いのようにかんじますが、この部分を何度も読み返したり、他の条項でも、公共が公益なり秩序のことばや、国民への義務を課す文言が増えています。

私たちが今、自由に言いたいことが言え、好いたところにすみ、好きな事ができるのは、現行の憲法が国民の権利を保障し、国家などの権力が国民生活の介入する事を禁止しているからです。もしその箍はずれると、これからの生活は息苦しくなるでしょう。

現行憲法の99条に「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」と書かれているのに、国の最高責任者がはばかることもなく、憲法解釈をねじ曲げたり、改憲を唱えることは、明らかに憲法違反です。
また、現行の憲法を押しつけ憲法として、憲法無効だとしえ憲法を変えてしまおうという人がいる。それは、ポツダム宣言受諾を否定している事ともいえる。つまり、アメリカなどとは未だに戦争状態だということになります。そのアメリカと同盟関係の絆を深く持とうことは、論理矛盾がそこにあるといえます。そのことに今の、アメリカにすり寄る日本の指導者は、どのように考えているのだろうか。
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    こんにちは。

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