四樂八互

導引養生功の本を読んでいると、張広徳老師が「四楽八互」の精神と言う言葉を強調されていました。
四楽は、
助人為楽  人を助けることを楽とする
苦中求楽  苦の中に楽を求める
知足常楽  常を満足とし、楽とする
自尋其楽  自分自信の中に楽を探し出す
八互は
在道徳上互敬  道徳に関して互いに尊敬しあう
在精神上互慰  精神的に互いに慰めあう
在思想上互促  思想は、互いに発展し合う
在信息上互通  情報は、互いに通じ合う
在功法上互学  実践において、互いに学び合う
在功理上互補  理論は、互いに補い合う
在生活上互幇  生活は、互いに助け合う
在工作上互助  仕事は、互いに協力し合う
と言うものです。

八つのお互いに助け合う精神を大切にしたと言われる、中国の革命かであり政治家がいます。
中国の周恩来は妻の鄧穎超を尊敬したと言われ、二人は八か条の家憲をつくり「八互原則」「八互精神」といいました。それは、この導引養生八互を基にしたものでしょう。
周恩来の八互精神はつぎのようなものです。
・互愛[互いに愛し合う]
・互敬[互いに敬い合う]
・互勉[互いに励まし合う]
・互慰[互いに慰め合う]
・互譲[互いに譲り合う]
・互諒[互いに諒解(りょうかい)し合う]
・互助[互いに助けあう]
・互学[互いに学び合う]
これは、夫婦円満の要諦と言えるでしょうね。

この八互原則を見ていると、私が若いころ、華僑の人たちが通う中国人学校のの先生から聞いた、四字熟語を思い出しました。
比学カン[走旱]幇(ひがくかんぽう)
人と共同で仕事をするとき、自分の同僚を比賽「比較」して、自分が劣っていたり遅れていたら自分は学習して、同僚を技術的にも知識的にもカン[走旱])上(追い越す)したなら、今度は同僚を幇助して同僚の技術や知識を引き上げるのを助けてあげる。
この比学カン[走旱]幇は、共同で互いに助け合いながらお互いを高めていこうと言う考えが根底にあり、導引養生八互の四つを取り出し纏めたものでしょう。

いま、競争社会だと言われ、相手を追いかけ追いついたら突き落とは悪いことだとはいわれていません。社会のみながそれなりに豊かになってくると、お互いが助け合い協力しあって向上して行こうとする精神が薄れてくるのでしょうか。
周恩来が活躍したころは、中国はまだまだ貧しく、日中戦争や国共(国民党と共産党)の内乱などで混乱していた時代です。しかし、その頃の方が経済発展を遂げている今より、精神的に豊かで充実しているように思えます。

日本も今不景気だ言われていますが、国民一人一人の生活をみる、戦前の生活いや、戦後混乱期の生活、いや経済成長の著しい時期と比べても、物が溢れ豊かになり生活は便利になっています。しかし、その時々の時代と比べて、生活はしにくくなり、お金がないと生活ができない世の中になってきているようです。昔は、お金がなくても周囲の人たちと、お互いに助け合い係わり合って生きていけました。しかし今はお金がないと何もできません、行政のサービスすら受けることができなくなってきています。そして、そのお金が無いと受けられないサービスが普及したことにより、他人の生活への関心がなくなり、お互いに絆が薄れてきているようです。それが今の世の中が生きにくくしていると思います。
四楽八互の精神を今一度よく考えてみたいと思います。
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