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山本有三と憲法

山本有三と憲法

日本国憲法の口語訳にもかかわったとされる、山本有三が1946年1月5日にいまのNHKであるJOAKで「竹」と言う談話をしている。山本有三と言えば、教科書にのっていた『路傍の石』や『真実一路』ぐらいしかいしらないが、戦後間もなく貴族院議員にも勅撰され、新憲法の下では全国区から参議院議員にも当選していることはよくしらなかった。実は私が有三が憲法の口語訳に関わっていたことをしたのも、改憲派が現行憲法をGHQの押し付けだとし英文を翻訳したようなものだというので、それについて調べていたら最近山本有三が関わっていたことをしったほで、有三については前から気になってはいたがほとんど知らなかったです。

話しを「竹」にもどします。
有三は戦前の日本は50年前の日清戦争ごろは上り坂にあったが、アメリカのエール大学ラッド教授が日本人について、「感情的で激しやすくうまくゆきそうにないと冷めやすく移り気だとし。人民の幸福や社会正義よりも、忠孝の道徳観を信じている。これを改めないと日本人は世界の注目を引くだろうが、それを改めないと世界の人民の中で偉大な国民となれないだろう」と50年前に言っていると紹介している。そして、50年後に偉大な国になれなかったばかりかもっともみじめな国民になり下がったと書いている。その原因は、政治家や軍部やマスコミなどの責任だけでなく、国民の中にもそれがあると書いています。
そして、桜と竹に例えて、桜よりも竹がよいと言っています。桜はパッと咲いてパッと散る、これは熱しやすく冷めやすい日本人の気性にあてはまる。
そして、竹につてい有三は次のようにいっている。竹は冬になって大雪が降っても、じっと耐えて辛抱しているどんな上からの圧迫が強かろうが、ポキッと折れるようなふがいないことはめったにない。竹は雪が必ずいつかは降りやみことを知っている。そして雪が小やみになると自分の力で雪をはねのけて払い落として、ピンんと元の姿に返ってゆく。と言っています。
そして最後に次のように閉めています。
「日本人は、感情的な国民だと言われえおります。しかし、意志の力が恵まれていないでしょうか。 ・・・中略・・・ 、われわれ日本人が実地にこれをおこなってみることが、もっと大事です。日本人みずから立ちあがらないで、どうして国の建てなおしができますでしょうか。その意味におきまして、新日本建設の最初の正月にあたり、特に竹の話を申しあげたしだいでございます。」

有三はこの年の十一月に新憲法発布で、戦争放棄について朝日新聞に「戦争放棄と日本」の表題で寄稿し、その中でつぎのよう箇所がある。有三は外国人とこの戦争放棄に問題で話し合ったとき、戦争権を放棄することは、日本としては真剣なことなのだと言うと、「あなたは文学者だから・・・・・・」と、簡単にあしらわれたと言っている。そこで有三は中大兄皇子(のちに天智天皇)は、新羅が百済に攻め入ったとき、百済を救うために唐と新羅に攻め入った白村江の戦いで大敗した以来、明治の初めまで秀吉の出兵以外には外国に攻め入ったことはなく平和を愛する国だと言っている。そう思えば戦った相手である唐とは、遣唐使を送り公式の使節団で交流しているし、朝鮮とも外交使節団が朝鮮通信使として交流している。江戸時代には日本に拉致された朝鮮人送還も兼ねておこなわれている。このように有三のいうように、日本は本来は平和を望む国なのであろう。それでは明治初期以来の脱亜入欧で国の発展をめざし、西欧の帝国主義を見習い、片や神道国家を目ざす廃仏毀釈を打ち進め、軍国主義・侵略主義に進んだのは、本来の日本の在り方だったのだろうか。
鎖国をしていた日本は開国をし幕末以来、多くの西洋の文物を取り入れたそのとき、善いものも取り入れ大きく発展したとともに、如何わしい帝国主義まで取り入れて、西洋の大国と対峙しようとした。そして日清日露戦争の勝利により、思い上がり亡国愛国主義がはびこったとしている。
そして、日本は惨めな敗戦をした経験を踏まえ、戦力不保持・戦争放棄について有三は次のように言っている。
武力について「そんなものは、きれいさっぱりと投げ出してまって、裸になることである。そのほうが、どんなにさばさばするかしれない。裸より強いものはないのである。なまじ武力なぞ持っておれば、痛くもない腹をさぐられる。それよりは、役にも立たない武器なぞ捨ててしまって、まる腰になるほうが、ずっと自由ではないか、そこにこそ、本当に日本の生きる道があるのだと信ずる。」
この言葉など、安倍晋三などの9条に改憲に積極的な人が読むと、なんて脳天気だと腰を抜かすだろう。確かにいまの国際情勢で日本一国が戦争に背を向けることはできないであろうし、国際貢献をする大国としての日本を目ざすなら避けられないことです。
しかし、二度と世界大戦をして世界が大きな犠牲を払った直後のことをかんがえると、平和への有三のこの意気込みを感じます。
有三は最後に「前略・・・・・・この新しい憲法の発布されたのを機会に、はっきりと自分の道を歩みだしてもらいたい、我々は敗戦国民に相違ないが、今や真理と自由と平和を目ざして、新しい国家を築きあげんとしているのである。・・・・・・以下略」

付け加えになるが、明治維新により、大政奉還がされ薩長土肥の藩閥せいじにより、天皇制を正当化するため国家神道がつくら、軍閥や財界に抗することができず海外進出をしてゆくが、天皇制をよりどころにする記紀なども、白村江の戦い後に作られてもので、万葉の世やと大仏建立などの天平文化が花開き、西はペルシャに至るまでの交流をし、美と信仰と平和のために力を尽くしてきことは、蔑韓嫌韓や中国脅威論に馳せるのではなく今の世も見習いたものです。
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記事へのコメント
  • 安倍内閣改造
    アジシオ次郎 (08/05)
    こんにちは。

    お友達内閣と揶揄された反省から、今回は異なる派閥からすすんで入れた改造内閣、バランスいいとはいうものの、女性閣僚が2人だけというのは男性優位色が
  • 見ざる聞かざる言わざる
    竹林泉水 (07/30)
    いつもコメントありがとうございます。
    三猿の教えは、子どもより大人の方が三猿について考えないといけないでしょうね。

    一つのことしか知らない大人になるのは、人それ
  • 見ざる聞かざる言わざる
    アジシオ次郎 (07/26)
    こんにちは。

    周りをよく見る・すすんで自分の意見を言う・人の話を聞く。当たり前の常識だが、子供に説くのも大事だが大人も改めてそれを認識してそれに基づく正しい行
  • アベ政治はクーデター
    竹林泉水 (07/19)
    政権を握っているのでクーデタだと言えるのでは

    しかし、安倍晋三の頭の中の辞書には、民主主義の言葉はあるが、政治家としての誠実さをなかなか感じることができないので
  • アベ政治はクーデター
    雲と風 (07/18)
    勉強になりましたが、「安倍政権はクーデター」でしょうか? 権力と威嚇によるテロリズムだと思います。内閣府の中の一派が壊憲と日本の民主主義制度の堕落無力化を共謀し
  • 教育福祉などへの株式参入は
    竹林泉水 (07/12)
    なんでも自由競争になれば、サービスの質が向上すると考えるのは間違いで、鉄道などで見ると都市部はサービスが向上するが、過疎部では反対で最悪の場合は撤退になります。
  • 教育福祉などへの株式参入は
    アジシオ次郎 (07/10)
    おはようございます。

    教育や福祉に株式参入することは、教育や福祉をビジネスに利用しかねないし、アメリカ式の市場主義経済に基づく価値観を正当化しかねないです。た
  • 食べることは殺生をすること
    竹林泉水 (07/06)
    日本人は頂きます・ご馳走様と日本人なら誰でもいいますが、外国の方はどうなのでしょうか。キリスト教のクリスチャンなら食前食後の祈りがあります。
    私は中高とミッショ
  • 食べることは殺生をすること
    アジシオ次郎 (07/05)
    こんにちは。

    人間は生きる為に他の生物の命を奪わなければいけない。と言う「原罪」を背負っている以上、食べると言うことはそうなのかも知れないです。動物の命を奪い
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