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謡曲 碇潜

昨日、平家物語の安徳天皇入水のことを書きましたが、能に「碇潜」と言うのがあります、壇ノ浦の戦いを題材にしたものです。

あらすじは次のようなものです。
平家に縁のある僧が一門の弔いのために壇ノ浦を訪ねます。途中で年老漁師に出逢い便船し、僧は源平合戦の物語を所望すると、老人は能登守教経が義経を狙ったが八艘飛びで逃げたために討ち漏らし、ついには源氏の兵を両脇に挟んで入水した有様を語って自らの回向を頼んで消えて行く。
僧が夜もすがら弔っていると平知盛 二位殿 大納言の局の亡霊が現れ、長刀を振るって奮戦した様子、碇を戴いて海底に沈んで行った最期の様子、安徳天皇の入水の様子を見せ、平家滅亡の様子を見せて消えます。


この謡曲「碇潜」のなかで、新中納言知盛が、二位殿にもはやこれまで、浪の底沈んで一門供奉し申す。と言うと。

クセ> 涙を抑へて宜へば。二位殿は聞しめし。心得て候ふとて。しづしづと立ち給ひ。いまはの出立とおぼしくて。白き御袴の。つま高う召されて。神璽(八尺瓊勾玉)を脇に挟み。宝剣(天叢雲剣)を腰にさし。大納言の局に。内侍所を戴かせ。皇居(安徳天皇の玉坐)に参り脆き。いかに奏聞申すべし。此国と申すに。逆臣多き処なり。見えたる波の底に。龍宮と申して。めでたき都の候。行幸をなし申さんと。泣く泣く奏し給へば。
シテ> さすが恐ろしと思しけるか。
地「龍顔に御涙を。浮めさせ給ひて。東に向はせおはしまし。天照大神に。御暇申させ給ひ。其後西方にて。御十念も終らぬに。二位殿歩みより玉体を抱き目をふさぎて波の底に入り給ふ。恨めしかりし事どもを。語るもよしなや跡弔へや僧たちと。夜すがらくどき給ひしに。俄にかきくもり。虚空に鬨の声きこゆ。
シテ> すは又修羅の。
地「合戦の始まるぞや。
シテ詞> 波の上に浮び出でたるは何者ぞ。なに修羅の大将無明王とや。あらものあらものし上北面下北面。宰相三位弁の蔵人。物故の百官たてをつき。あれ逐つ払へ。又修羅の嗔恚が起るぞとようらめしや。
とあります。
安徳天皇を抱いた、二位殿(清盛の妻時子で安徳天皇の母)が、歩み板を進み、西方浄土の方に向かって念仏を十辺繰り返すか返さないうちに入水する。すると、戦死した平家一門の霊が、悟りを妨げる無明の煩悩が怒りとなって、海面の波間に漂い起きるる。


何とも悍ましい光景です。現世の今、未来は明るいと耳に心地よい言葉を聞かせれていますが、先進国では最悪の財政状況、高齢化でますます福祉財源は膨らみ、少子化で労働人口は減り、企業は生産拠点を海外に移し、日本国内の生産力技術力は落ちるばかりです。

国民は経済成長など耳触りのよい言葉に期待しています、しかしそのはんめんほとんどの人は疑いの気持ちもあります、それをわかっていながら何度でもだまされてみよう、竜宮や西方浄土に行けると夢みています、何とかならないものかと思います。
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記事へのコメント
  • 臨時国会の開催はいつか
    風と雲 (08/04)
    一体今の日本はどうなってしまったのだろうかと思う。アベ内閣も与党も憲法に違反することを完全に無視して悪びれもせず堂々と実行してきた。、政府高官も最高裁も報道機関
  • 難病と尊厳死
    竹林泉水 (07/29)
    コメントありがとうございます。

    自ら生きる権利、自ら死ぬ権利があるのはよくわかります。
    それにはどちらも人・個人としての尊厳が保たれている必要がある考えます。
  • 難病と尊厳死
    風と雲 (07/28)
    意識して自ら命を絶つことができるのは人間だけだと思います。人には生きる権利と自由があるように、自らの命を絶つ権利も自由もあって然るべきではないでしょうか。このA
  • 不自由な国、日本
    アジシオ次郎 (07/01)
     自分よりも周りを優先する集団主義的な考えが同調圧力などがまかり通る社会なことについて前に
    >日本的なこの価値観は、海外から見たら奇異の目でしか見られないでしょ
  • 不自由な国、日本
    竹林泉水 (06/29)
    日本語に「世間」と言葉があります。「世間体が悪い」「世間がうるさい」「世間を渡る」「世間に顔向けできない」「世間の目を気にする」「渡る世間に鬼はいない」などとつ
  • 不自由な国、日本
    アジシオ次郎 (06/27)
     おはようございます。

     日本はやはり集団主義が根強い社会であり、いわゆる「ムラ」社会的価値感が強い為に変に「和」を重んじる傾向の上に上の言うことは絶対だという
  • 人種差別抗議行動への共鳴が日本で起きないのは
    竹林泉水 (06/26)
    なんで日本人は欧米人に対してコンプレックスを持っているのだろうか。明治政府は今までの幕藩体制をぶっ壊し廃藩置県をし、国内の不平不満のエネルギーを外に敵を作ること
  • 人種差別抗議行動への共鳴が日本で起きないのは
    アジシオ次郎 (06/25)
     こんにちは。

     日本人は長年欧米コンプレックスを抱いたせいで白人に対して好意的に見る一方でアジア人や黒人を平気で見下すような傾向が強いけど、自分たちが置かれて
  • 長期政権
    アジシオ次郎 (06/24)
     おはようございます。

     長期政権がもたらすもの、それは腐敗と閉塞感以外の何物でもないが、一人の人間が十何年、何十年と居座ってては健全さなど皆無だし、変化を知ら
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