数に任ずれば労すれども功無し
淮南子 巻第一 五
劉長
夫れ大道を釈てて少数に任ずるは 以て蟹をして鼠を捕らえしめ 蛙に蚤を捕らえしむることに異なることなし 以て姦を禁じ邪を塞ぐに足らずして 乱すなわち逾々滋し 昔し夏の鯀九仞の城を作るに諸侯これに背き 海外を狡心有り 禹天下の叛くを知るや すなち城を壊ち職を納る 諸侯を塗山に合むれば 玉帛を執る者万国あり。
故に機械の心 胸中に蔵すれば 則ち純白の粋ならず 神徳全からず 身に在る者すら知らず 何の遠きをかこれよく懐くれる所ぞ 是の故に革堅kれば則ち兵利く 城成れば則ち衝生ず 湯を以て沸けるにそそぐが若くして 乱すなわち逾々甚だし 是の故に猛犬を鞭うち 暴れ馬を策ちて 之を教えんと欲すれば 伊尹・造父といえども化かすこと能わす 肉せんと欲するの心 中に亡ければ 則ち飢虎も尾す可し 何ぞ況や狗馬の類をや 故に道を体する者は逸すれども窮せず 数に任ずる者は労すれども功無し。
大道をすることを停めたり棄てて、目先のことだけに捕らわれて行うのは、カニに鼠を捕らせるようなもの。カニに鼠を捕らせると逆に、ネズミはカニを食べてしまいまったく逆効果、悪い災いを被ることになってしまいます。
昔中国の夏の鯀が大きな高い城を築いたところ、周囲の諸侯が敵国などの通じるものが出てきた。これに気づいた息子の禹は、城を建てるのをやめ堀を埋め、財宝を放出して武器を棄て恩徳の政治を行ったところ、周囲の諸侯はみな従い献納が絶えなかったという。
この部分を読んでいると。今の日本の様子を諭しているように思える。
先の世界大戦で強靭な帝国を築こうとしたが、激しい抵抗の合いました。そして日本は戦争に負け武装解除しました。それにより戦前以上に経済は発展しました。主権は国民による政治を行い自由と平等で人権が保障される国になり、諸外国からも高い信頼と評価を得ることができました。しかし、ここ10年程前から、再び大きな城を築き始めたころから、周辺諸国から見る目は嶮しくなってきました。そして、国の外だけでなく国の内も同じように国民の生活が今までと違う方向に歩始めているようです。
淮南子では、いろいろと才知をめぐらした行いになってくると、本来あるべき純白の心は穢され、今まで持っていた徳や信頼も綻びが出てきてしまう。そして、ますます自分の身を保つために才知をめぐらすと、本来のことに気を配ることができなくなり、ひいては周囲の人からも見放され信頼が失われてしまう。
そしてますます。周囲と険悪になり甲冑を堅固にすると相手の剣は鋭利さをまし、城を高く築くと相手は城を攻め落とす方法を考えてくる。
それは火に油を注ぐようなもの、油に水を注ぐようなもので事態はますますひどくなる。
暴れ馬を調教するのに、やたらと鞭を使いますます馬を調教できなくしてしまうようなもの。食べてしまおうといく気が無ければ、飢えた虎でさえ連れ歩くことができる。ましてや犬や馬となればそれを知っていれば調教はたやすいことである。
それと同じことで、大道を十分理解しているなら必要以上のことをせず、いろいろと小技をつかい才知を巡らすことをしない。逆に言うと小技を使ったり才知を巡らすことは余分な気苦労をするだけで得ることはなにも無い。
参議院選挙の結果がでましたが、選挙演説でも国民が一番知りたいことを話さず、耳障りのいい言葉や目先の良い結果だけをとなえ、これからの政治の課題は国民がよくしっていると話題にしなかったです。
このことなどから、今の政治家誰にも読ませたいことばです。特に今大きな権力を握っている人に読ませたいです。
劉長
夫れ大道を釈てて少数に任ずるは 以て蟹をして鼠を捕らえしめ 蛙に蚤を捕らえしむることに異なることなし 以て姦を禁じ邪を塞ぐに足らずして 乱すなわち逾々滋し 昔し夏の鯀九仞の城を作るに諸侯これに背き 海外を狡心有り 禹天下の叛くを知るや すなち城を壊ち職を納る 諸侯を塗山に合むれば 玉帛を執る者万国あり。
故に機械の心 胸中に蔵すれば 則ち純白の粋ならず 神徳全からず 身に在る者すら知らず 何の遠きをかこれよく懐くれる所ぞ 是の故に革堅kれば則ち兵利く 城成れば則ち衝生ず 湯を以て沸けるにそそぐが若くして 乱すなわち逾々甚だし 是の故に猛犬を鞭うち 暴れ馬を策ちて 之を教えんと欲すれば 伊尹・造父といえども化かすこと能わす 肉せんと欲するの心 中に亡ければ 則ち飢虎も尾す可し 何ぞ況や狗馬の類をや 故に道を体する者は逸すれども窮せず 数に任ずる者は労すれども功無し。
大道をすることを停めたり棄てて、目先のことだけに捕らわれて行うのは、カニに鼠を捕らせるようなもの。カニに鼠を捕らせると逆に、ネズミはカニを食べてしまいまったく逆効果、悪い災いを被ることになってしまいます。
昔中国の夏の鯀が大きな高い城を築いたところ、周囲の諸侯が敵国などの通じるものが出てきた。これに気づいた息子の禹は、城を建てるのをやめ堀を埋め、財宝を放出して武器を棄て恩徳の政治を行ったところ、周囲の諸侯はみな従い献納が絶えなかったという。
この部分を読んでいると。今の日本の様子を諭しているように思える。
先の世界大戦で強靭な帝国を築こうとしたが、激しい抵抗の合いました。そして日本は戦争に負け武装解除しました。それにより戦前以上に経済は発展しました。主権は国民による政治を行い自由と平等で人権が保障される国になり、諸外国からも高い信頼と評価を得ることができました。しかし、ここ10年程前から、再び大きな城を築き始めたころから、周辺諸国から見る目は嶮しくなってきました。そして、国の外だけでなく国の内も同じように国民の生活が今までと違う方向に歩始めているようです。
淮南子では、いろいろと才知をめぐらした行いになってくると、本来あるべき純白の心は穢され、今まで持っていた徳や信頼も綻びが出てきてしまう。そして、ますます自分の身を保つために才知をめぐらすと、本来のことに気を配ることができなくなり、ひいては周囲の人からも見放され信頼が失われてしまう。
そしてますます。周囲と険悪になり甲冑を堅固にすると相手の剣は鋭利さをまし、城を高く築くと相手は城を攻め落とす方法を考えてくる。
それは火に油を注ぐようなもの、油に水を注ぐようなもので事態はますますひどくなる。
暴れ馬を調教するのに、やたらと鞭を使いますます馬を調教できなくしてしまうようなもの。食べてしまおうといく気が無ければ、飢えた虎でさえ連れ歩くことができる。ましてや犬や馬となればそれを知っていれば調教はたやすいことである。
それと同じことで、大道を十分理解しているなら必要以上のことをせず、いろいろと小技をつかい才知を巡らすことをしない。逆に言うと小技を使ったり才知を巡らすことは余分な気苦労をするだけで得ることはなにも無い。
参議院選挙の結果がでましたが、選挙演説でも国民が一番知りたいことを話さず、耳障りのいい言葉や目先の良い結果だけをとなえ、これからの政治の課題は国民がよくしっていると話題にしなかったです。
このことなどから、今の政治家誰にも読ませたいことばです。特に今大きな権力を握っている人に読ませたいです。