利を好む者は、道義の外に逸出して、その害顕われて浅し
利を好む者は、道義の外に逸出して、その害顕われて浅し。
名を好む者は、道義の中に竄入して、その害隠れて深し。
菜根譚 193
名を好む者は、道義の中に竄入して、その害隠れて深し。
菜根譚 193
自分の利益を貪ろうとする者は、初めから人として進む道を踏み外しているので、義理を欠いた行動をするので、善いことか悪いことか誰にも判りやすいので、口車などに乗せられて騙されることが無いのでその害はむしろ少ない。
しかし、よい評判や誉れを求める者は、その行いは人として進む道を進んでいるように見えるので、その人の言動が善いことか悪いことかが判りにくく、本心や素性・真実などが隠されていることがあるので、一見しただけでは見分けがつきにくいので、騙されてしまうことがあるのでそれだけ害が深い。
しかし、よい評判や誉れを求める者は、その行いは人として進む道を進んでいるように見えるので、その人の言動が善いことか悪いことかが判りにくく、本心や素性・真実などが隠されていることがあるので、一見しただけでは見分けがつきにくいので、騙されてしまうことがあるのでそれだけ害が深い。
ニーチェの言葉に次のようなものがある。
悪人がいくら害悪を及ぼすからといっても、善人の及ぼす害悪にまさる害悪はない。
悪人がいくら害悪を及ぼすからといっても、善人の及ぼす害悪にまさる害悪はない。
『ツァラトゥストラはこう言った』
今の世の中は言葉巧みに騙しにきて、耳に優しい言葉をかけて煙に巻くようにして騙しにくる。高齢者が持っている僅かな資産をだまし取ろうとする輩も初めは言葉巧みに綺麗な言葉を並べるのでし。それらに騙されないように、充分に注意したいものです。
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